原点回帰講習
原点回帰講習は、交通事故を起こさないための基本的実技講習
安全運転マインドの向上には原点回帰講習の体験が効果的です。
■ 原点回帰講習とは
交通事故の原因を考えた場合、下記表の事故原因が考えられます。
また、交通事故発生報告書の内容を分析しても下記事故原因が重複・複合することで発生しています。
このドライバーのエラーは、基本を理解しておれば防げる事故も多くあるのですが、ドライバー自身は「知っているが、理解していない。」「理解していないから行動できない。」ことから発生しています。
この理解できない大きな要素は、自身の車両・運転感覚の検証や見極めができていないことにもあります。
車両・運転感覚➤「過去の運転経験に基づく無意識の判断&行動」ですが、この「判断基準が曖昧」なのです。
バック事故防止指導 4つのポイントを意識させる“わけ”とは、【実技指導テキスト】 実車を使った交通事故防止指導マニュアル~基本を見直す原点回帰講習内の補助動画 実技動画⑦【バック駐車指導】~4つのポイントを取り入れたバック駐車指導(行動指導)に理由・根拠の説明を入れた動画です。
動画での乗車指導は、原点回帰講習での座学(2動画)及び原点回帰講習実技(7動画)を実施した後での実践同乗指導となります。
▲クリックで動画を視聴できます。
原点回帰講習は、まず「自分が運転する車を知る」「自身の車両感覚はあてにならない」「車は急には止まらない」ことを理解していただくための講習です。
詳しくは、管理者支援ページ内の「交通事故対策に悩んだら「原点回帰」の体験型講習を!(交通事故形態に対応する事故原因と指導の考え方)」をご覧ください。 【動画で見る原点回帰講習】
■ 原点回帰講習内容
事故 原因 |
信号 標識 無視 |
停止 徐行 |
安全 確認 |
速度 |
車間 距離 |
合図 | 死角 |
車両 感覚 |
操作 誘導 |
▼ | ▼ | ▼ | ▼ | ▼ | |||||
原点 回帰 講習
|
自身の反応時間
と 空走(時間) 距離検証 |
≫ |
低速時 停止 距離 体験 |
停車時 の 車間 距離 体験 |
自車 の認識 + 死角 の認識 |
車両 感覚 |
|||
③ |
④ |
① |
② |
▼参考【 バック事故を防ぐ原点回帰講習受講者の感想 】
毎日、車種の違う車を運転するプロドライバー 12名 ・・・ 下記画像をクリックで拡大
死角体験の感想
車両感覚体験の感想
停止距離体験の感想
最小バック駐車方法の感想
① 自分が運転する車の認識
① 死角(前後左右)
② 車両感覚
③ 低速時の停止距離体験
④ 前車との車間距離体験
この講習を体験しておけば安全確認の必要性が理解できます。
例えば、一時停止はなぜ必要か? 二段階停止の重要性 等
▌原点回帰講習は実技講習に入る前に、座学部分で意識度調査と認識度調査を行います。
❶意識度調査
▶安全確認の意味を簡記 ▶バック駐車行動 4つのポイント(択一式)▶同理由(択一式)
❷認識度調査
▶運転車両の寸法(長さ、幅、(高さは貨物車のみ)) ▶死角距離認識度(実技で検証)
▶停止距離認識度調査と座学検証(スマホ検証)と(実技で低速時の急制動検証)
原点回帰講習と指導(例)
例 一時停止標識のない細街路交差点
▼ 下の動画を見て、どのように指導しますか?
原点回帰講習
▼ 発進時の急制動体験(車は急に止まらない!)
20歳代 反応時間(指操作) 0.61秒
≫ 時速6km/h 計算上の停止距離 1.22m
(空走距離 1.02m + 制動距離 0.2m)
◆ 体験講習 時速6km/h での停止距離は、
≫ 踏み替え時➡ 1.10m
≫ 構え 時➡ 0.85m
◆ 原点回帰講習では、前進および後退時のブレーキの踏み替えと構えの急制動体験をしていただきます。
原点回帰講習用
「反応時間測定&停止距離計算」ツールは、「車は急に止まらない」ことを意識してもらうための指導・教養ツールです。
特徴として、反応時間測定と停止距離計算が一画面で測定と計算ができます。(30.4公開)
≫ 上の左側の動画を見ると、
■ 赤い車のドライバーは、自分の目で安全確認をしようと徐行速度で車の1/3まで交差点に進入しています。
■ しかし、左右道路の方から見ると車が急に出てきたと感じます。
赤い車の状態で進入、その時左右から車や自転車が来た場合に事故になります。
≫では原点回帰講習で、車の死角や右の動画のような「車は急に止まらない」などの体験をしておれば、社員の理解また指導者である貴方の指導も説明もしやすく生きた言葉として伝わるのではないでしょうか。
「 徐行速度はスグ止まれる。」との過信を拭い去るためにも「原点回帰講習」での体感が必要です。
▼ 受講者の感想 ・運転中の死角に関しては、これほどにも見えていない空間があることに驚き左右の確認や、巻き込み確認、ミラーのチェック、自分の目でのチェックが重要であることを気づかされた。 ・視界の悪い住宅街での交差点では、急に人や自転車、また車があり曲がり角で一旦停止しただけでは相手側からは死角になっていることもあり改めて二段階停止の大切さを感じた。 |
細街路交差点等の通行に関する関係法令
▼道路交通法 第三十六条(交差点における他の車両等との関係等)
4 車両等は、交差点に入ろうとし、及び交差点内を通行するときは、当該交差点の状況に応じ、交差道路を通行する車両等、反対方向から進行してきて右折する車両等及び当該交差点又はその直近で道路を横断する歩行者に特に注意し、かつ、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない。
▼道路交通法第四十二条(徐行すべき場所)
車両等は、道路標識等により徐行すべきことが指定されている道路の部分を通行する場合及び次に掲げるその他の場合においては、徐行しなければならない。
一 左右の見とおしがきかない交差点に入ろうとし、又は交差点内で左右の見とおしがきかない部分を通行しようとするとき(当該交差点において交通整理が行なわれている場合及び優先道路を通行している場合を除く。)。
◆徐行とは、自動車がすぐに停止できるような速度で進行すること。
ブレーキを操作してからおおむね1メートル以内で止まれるような速度のことをいい、時速10km以下だとされています。
死角、車両感覚体験がなぜ必要か?
▼ 受講者のほとんどが、
≫ 自分が運転する車の寸法を把握していない。(運転の基本)
≫ 死角の意味を知っているが、死角距離を短く思っている。(事前に見る意識の欠如)
≫ 自身の車両感覚は、ほぼ正しいと思っている。(過信が事故と結び付く)
事 例
業務運転歴約5年の男性
過去2年間に5件の物損事故➡ うち4件は細街路での事故(バック2件、左折1件、側方通過時接触1件)
見極め運転時の指導員の感想
~ バック時、サイドミラーやバックミラーを多用し目視による確認が少なく、また車が動き出してから安全確認をしている。
▼業務車の認識度
≫業務車の認識 車幅➡20cm短く感じている。 車長➡1.5m短く感じている。
≫業務車の死角 右側の死角以外すべて短く感じている。(前➡-1m、後ろ➡-4m、左-1.5m)
≫後退時の車両感覚
・左ミラーでの車両感覚
一回目~右の動画のとおり-70cm(衝突)
二回目~カラコーン手前67cm手前で停止
・右ミラーでの車両感覚
カラコーン手前220cm手前で停止
・右側目視での車両感覚
カラコーン手前68cm手前で停止
➡自身の車両感覚は曖昧であてにならない! 気づき
➡事前に見る。停まって確認。無理をせず、やり直す。
バック事故防止の実践
▼死角、車両感覚体験の狙い
≫死角距離を知ることで運転時の車両や建造物との距離基準にする。
見えなくなる死角部分を事前に見る。
≫自身の車両感覚は曖昧である。ことを自覚してもらう。
ミラーのみに頼らない。目視と違い。
事故を起こさないためには、停(止)まる。確認する。やり直す。
ことの必要性を体感から理解へ実践へと導くための講習です。
【参考ツール】
原点回帰講習用「反応時間測定&停止距離計算」ツールは、「車は急に止まらない」ことを意識してもらうための指導・教養ツールです。
特徴として、反応時間測定と停止距離計算が一画面で測定と計算ができます。(30.4公開)
講習の感想 ( 団体講習 貨物 死角、車両感覚 )
≫とても分かりやすく、改めて車の死角を再認識できた。
≫死角や距離感の説明がわかりやすく良かった。
≫自分の思っている死角の範囲が広いことに少し驚いた。今回はそれがわかってよかった。
≫死角がどのくらいあるのかや、内輪差等、感覚に頼っていたが実際と違うことがあることがわかってよかった。
≫自分自身の感覚と、実際の計測の違いが分かるなど、講習を受けて自分を振り返ることができた。
≫死角や自分がどれだけ運転席から見えていないかなどの範囲を改めて知ることができた。
≫車輌のピラーが作る死角は思っていたより大きいと改めて痛感した。
講習の感想 ( 団体講習 貨物 死角、車両感覚 )
≫車輌から対象物までの距離及びミラーと目視予測と実測の違いを再認識した。
≫車両感覚を知る講習は感覚と実測値では大幅な差があることを再認識した。
≫自分の予測と実際の距離に誤差があることがよく分かった。
≫実測値が予想より大きいことに驚いた。
≫感覚に頼っていたことが多かった。
≫自己の感覚は実際のものと違うことが明確にわかり、知識の重要性を再認識した。
≫予測値よりも実測値との誤差が大きく違ったのに驚いた。
■ 自社内で実施できる講習です。
「原点回帰講習」は管理者・指導者の方が自社駐車場等で実施できる講習です。
方法等は支援チームが訪問して実施しますので、管理者・指導者の方は見学いただいて以後社内で実施してください。
講習対象は、
≫管理者、社員全体、事故惹起者
及び新入社員向け
≫普通車、マイクロバス
貨物車(大型、中型、小型)、
等すべてに対応出来る講習です。
◆ 原点回帰指導者講習会
■ 講習に使用した資料をお渡しします。
▌「ハンドル操作別 事故分析ツール」Excel版を2021.12公開しましたので参考にしてください。(車種別イラストを入れ替えることで、トラック(基本はトラック画像)、乗用車にも対応しています。)
▼個別講習ノート
▶講習ノートに掲載したい内容があれば掲載します。
自社の交通事故発生状況等を掲載したい場合は、事前に連絡いただければ ノートに追加いたします。
▼ 原紙を無くされた場合は下記のPDFをダウンロードしてください。
パスワードは、支援ページ内★印項目を開くパスワードと同じです。
注: 講習ノートは、A4二つ折りのノート形式にしております。
用紙6枚を片側→両面コピーしてお使いください。
★ 忘れた場合は、支援チームまでご連絡ください。
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