ISYS用 課題・解説内容


 

 管理者の方へ

 課題・解説等をコピーしてお使いください。

 設問は、受講者がwebで検索することを想定して作成しておりますので、実施前に「web検索OK」と伝えていただいた方がいいと思います。また、公開されているweb上のツール等も利用しております。

 

 今後の予定としまして順次事故形態に対応した課題・解説を追加します。また違反等に関する課題も追加していく予定です。

 なお、法律関係は改正等があります。事故形態解答欄の日付時点で確認しておりますが、それ以降に改正になった場合訂正ができてないこともありますので課題提出時に確認をお願いします。


 また、掲載されていない。掲載して欲しい。要望等がありましたら「支援チーム」までご連絡ください。


 他の課題について

 ISYSの運営には、株式会社 ネットワーク21以外に、私ども支援チームと下記交通安全出版会社2社が参加しており、各社とも安全運転管理情報等を提供をしておりますので、その他の課題・設問等に活用してください。

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○月刊誌「自動車管理」、安全運転適性診断テスト等の交通安全関係図書、映像商品(交通安全イラスト集DVD・CD等)の販売 ○最新交通安全ニュースの提供

大阪香里自動車教習所 安全運転管理支援チーム

○安全運転管理、指導方法・体験型指導方法等


 

課題項目

 


交差点事故  このページ

 

    課題項目

課題概要

設問数



信号機のない交差点

▼ 信号のある交差点

16

10



走行時事故  別ページ

   

    課題項目

課題概要

設問数




バック事故  別ページ

   

    課題項目

課題概要

設問数




課題内容

 

設問番号

 課 題 ・ 解説 内 容

信号機のない交差点 27.11.20

この設問の安全確認、停止、通行方法は、施設からの出の交通事故防止にも連動します。

 

 「出会い頭事故」とは、どのような事故ですか? 説明してください。

 

解説

 

 ①出会い頭事故とは、

 ○違う方向から交差点に進入してきた車両(人)同士が衝突する事故です。 

 ○見通しが悪く信号のない交差点で発生するケースが大半を占めています。

 ○交差点に進入する運転手が、もしくは双方の運転手が、一時停止や安全確認をせずに交差点内に進入することで事故が起きています。

 

 

 道路交通法第三十六条第3項、第4項及び同法第四十二条条文の内容を記入してください。

 例 (○○○)道路交通法○○条 ×××××××× なお罰則の記入はいりません。

 

解説

 

(交差点における他の車両等との関係等)

道路交通法 第三十六条

車両等は、交通整理の行なわれていない交差点においては、次項の規定が適用される場合を除き、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に掲げる車両等の進行妨害をしてはならない。

 

3  車両等(優先道路を通行している車両等を除く。)は、交通整理の行なわれていない交差点に入ろうとする場合において、交差道路が優先道路であるとき、又はその通行している道路の幅員よりも交差道路の幅員が明らかに広いものであるときは、徐行しなければならない。

 

4 車両等は、交差点に入ろうとし、及び交差点内を通行するときは、当該交差点の状況に応じ、交差道路を通行する車両等、反対方向から進行してきて右折する車両等及び当該交差点又はその直近で道路を横断する歩行者に特に注意し、かつ、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない。

 

(徐行すべき場所) 第四十二条

 車両等は、道路標識等により徐行すべきことが指定されている道路の部分を通行する場合及び次に掲げるその他の場合においては、徐行しなければならない。

一 左右の見とおしがきかない交差点に入ろうとし、又は交差点内で左右の見とおしがきかない部分を通行しようとするとき(当該交差点において交通整理が行なわれている場合及び優先道路を通行している場合を除く。)。

二 道路のまがりかど附近、上り坂の頂上附近又は勾配の急な下り坂を通行するとき。

 

 

 ②で記載した第3項と第4項の交差点の違いと通行方法を説明してください。

 

解説

 

 ②で記載した第3項と第4項の交差点の違いは、交差道路について、

 3項は交差道路に優先権があり、徐行しなければならない。

 4項はどちら側にも優先権はないが、安全確認、安全な速度と方法で進行しなければならない。

 

 

 道路交通法第三十六条第4項に関する設問です。

 信号機のない交差点、道路幅員が同じ、交通規制なしの交差道路で、自動車同士(同じスピード)の出会い頭事故がありました。

 Ⓐは、南から北へ Ⓑは西から東へ の状態で出会い頭なった場合の基本過失割合と理由を記載してください。

 なお、調べる際Web検索をしてかまいません。ただし、○○%:○○%だけではなく、サイトに掲載されてあるその理由と、URLも記載してください。

 

解説

 

 過失割合

 Ⓐ 60%    Ⓑ 40%

 

 道路交通法では左側の車を優先(左方優先)とすることを定めています。(道路交通法36条1項1号)そのため、左方のBの過失が10%少なくなり、Aに60%、Bに40%が基本過失割合です。

 なお、一方の道路が、優先道路・広路・一時停止標識がある場合、または、T字路交差点である場合は、この割合は適用されません。

○ ソニー損保 同幅員の交差点での事故

http://www.sonysonpo.co.jp/auto/kashitsu/ac02/akst054.html

 

(交差点における他の車両等との関係等)

第三十六条  車両等は、交通整理の行なわれていない交差点においては、次項の規定が適用される場合を除き、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に掲げる車両等の進行妨害をしてはならない。

一  車両である場合 その通行している道路と交差する道路(以下「交差道路」という。)を左方から進行してくる車両及び交差道路を通行する路面電車

 

 

 

 道路交通法第三十六条第3項に「徐行しなければならない。」とありますが、徐行とはどのような状態で一般的に○kmの速度のことでしようか?説明してください。

 

解説

 

 徐行とは、自動車がすぐに停止できるような速度で進行すること。

 ブレーキを操作してからおおむね1メートル以内で止まれるような速度のことをいい、時速10km以下だとされている。

 

 

管理者の方へ】 この項は順次追加していきます。

 ①~⑥は信号機のない交差点の通行方法等の課題・設問です。

 ⑦以降は安全確認と一時停止についての課題・設問を掲載しております。

 

 某企業の交通事故発生報告書に記載されてあった出会い頭事故内容です。

 「信号の無い交差点を直進中に一旦停止し、左右確認後直進したところ左から車両が直進してきて当方に衝突した。

 この報告書の内容を読んで、今までの課題①~⑤の内容等をふまえて、あなたの意見を言ってください。

 

解説

「事例」

 ◆この設問は、受講者が①~⑤の設問についてどの程度理解しているかの判断基準です。この回答内容によって次回の課題・設問を変えていくといいでしょう。

 

 事例は私どもが企業の交通事故データ分析のお手伝いをしたときの内容です。

 この内容では詳しいことはわかりませんが、保険会社の査定では60%の過失となっております。問題点は、当事者が

 ○一時停止と安全確認をしたから自分は悪くないような表現になっています。

  しかし、どの地点で一時停止したのか?・・・交差点内に進入しての一時停止か? 交差点直前で停止したのか? また見せる行為をしたのか?

 ○安全確認をした。→安全確認をしたのであれば、左から来る車は見えていたのでは? また、左方優先を理解していたのか?等の疑問点が残ります。

 このような信号のない交差点で事故を起こした場合、ほとんど100:0の事故はありません。

 

【道路交通法第36条】

4.車両等は、交差点に入ろうとし、及び交差点内を通行するときは、当該交差点の状況に応じ、交差道路を通行する車両等、反対方向から進行してきて右折する車両等及び当該交差点又はその直近で道路を横断する歩行者に特に注意し、かつ、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない。

とあり、交差点で事故を起こせば何らかの形で同法に引っかかってきます。

 事故を起こさないためには、一時停止と安全確認。その意味の本質と行動を理解させる必要があります。

 

 参考として、当ホームページ交通事故形態に対応する事故原因と指導の考え方をご覧ください。

 

 

 安全確認とは?

 車の運転時「安全確認をして!」とよく言われますが、この「安全確認」の意味を説明してください。

 

解説

 

「安全確認」とは

 車を運転し進行させるためには、安全に進行させる(交通事故を起こさない。)ことが出来るという根拠が必要で、その根拠が「安全確認」ということになります。

 すなわち、車の発進・進行・後退、交差点へ進入、進路の変更するなど車を運転する際には常に周りの安全を確認することが求められます。

 

(安全運転の義務)

第70条 車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

 

【道路交通法第36条】

4.車両等は、交差点に入ろうとし、及び交差点内を通行するときは、当該交差点の状況に応じ、交差道路を通行する車両等、反対方向から進行してきて右折する車両等及び当該交差点又はその直近で道路を横断する歩行者に特に注意し、かつ、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない。

 

 

 「動静不注視」と「安全不確認」の違いについて説明してください。

 

解説

 

「動静不注視」と「安全不確認」の違い。

「動静不注視」とは、

 相手車両の存在をあらかじめ認識をしていたが、その危険性を軽く見たり、相手が避けてくれると思う(判断誤り)など、相手車両の動きを注視をしなかったことが事故になったような場合(だろう運転)

 

「安全不確認」とは、

 一時停止や徐行をしたものの、十分な安全確認をしなかったため、相手(人・車両)を見落としたり、発見が遅れたりした結果、事故にいたったようなケースをさします。

 例~ 交差点の左折時、左側に歩行者や自転車が通行していたにもかかわらず、左折のために減速しただけで、歩行者や自転車の確認をしなかた場合など。

 

 

 安全確認とは、「車を運転し進行する際、「安全で」あるかを「確認」すること。」ですが、「確認」とはドライバーがどのような行動をすることでしょうか?

 

解説

 

 安全確認の「確認」とは、 

 設問は⑦⑧の繰り返しになります。 設問⑥の事例のように「安全確認」を言葉として、また、「見た」ことで安全確認ができていると思ってしまっているのです。

 正解は、「危険の存在を自分自身の目で見ること。」で、すなわち「見た」だけではなく危険を視認する「見る」という行為が必要になります。

 そして事故にならない運転行動をとる必要があります。(安全運転の義務)法第70条

 

 

 交差点手前に差しかかりました。確実な安全確認を行うためにはどのような行動をとればよいでしょうか? また、その理由を説明してください。

 

解説

 

「止(停)まる。」という言葉あれば正解です。

理由≫ 動いた状態でものを見る(動体視力)と対象や危険物を注視する時間が短くなり、見落とし・見誤りが多くなるためです。

 

○動体視力は静止視力に比べて低くなる。

 視力には、動きながら、または動いているものを見る動体視力と、静止したまま静止したものを見る静止視力があります。

 車の運転に必要な動体視力は静止視力に比べてかなり低くなります。

 また、速度が高くなればなるほど、対象を注視する時間が短くなり、見落としや見誤りが多くなりますので、指導する際は、「交差点では安全確認」を「止(停)まる。確認する。」というワンフレーズによる指導をお勧めします。

 

 

 信号のない交差点に「一時停止」の規制標識が設置されてあります。

 なぜ「一時停止」標識が設置されているのか説明してください。

 

解説

 

 警察庁「交通規制基準」では、 

「一時停止」の規制目的 として、下記のように定義してあります。

≫設問の解答は、赤字の

   左右の見通しがきかない交差点 と 出会い頭等の交通事故が発生するおそれのある交差点 の二つが記載されてあれば合格としてください。

 他は、参考として説明してください。

 

▼警察庁「交通規制基準」の「一時停止 」では 

 交通整理が行われていない交差点又はその手前の直近において、車両等が一時停止すべき場所を指定することにより、

○交差点通行の優先順位を明確にし、

○交通事故の未然防止、

○危険防止 の措置を徹底させ、

交差点及びその付近における交通の安全と円滑を図る。 

 

交差点又はその手前の直近 

1 屈折、勾配、道路工作物等により左右の見通しがきかない交差点  

2 多岐交差点等その形状が複雑な交差点 

出会い頭等の交通事故が発生するおそれのある交差点 

4 その他交差点の優先関係を明確にする必要がある交差点 

 

 

 一時停止場所に停止線があります。

 ㋐ 図のⒶⒷⒸうち正しい停止位置はどれですか?

 ㋑ 道路交通法施行令に停止位置の規定があります。その規定を記入してください。

 問⑫の図

 

停止線がある場所の停止位置


解説

 

㋐ 図の正解は、Ⓐ

㋑ 根拠は、道路交通法施行令 第2条第1項の表の備考に規定されてあります。

 道路交通法施行令 第2条第1項の表の備考に定める停止位置

 この表において「停止位置」とは、次に掲げる位置(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前)をいう。

支援チーム

 実技講習という場面であってもⒶで停まれていない人が多いのです。

 また、違反者講習では、「停止の指摘を受けた人は、安全確認も指摘を受けている。」のです。ホームページ「バック事故防止講習の必要性」をご覧ください。

 

以下参考掲載

道路交通法施行令 第2条(信号の意味等)

第2条第1項の表の備考に定める停止位置

この表において「停止位置」とは、次に掲げる位置(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前)をいう。

一 交差点(交差点の直近に横断歩道等がある場合においては、その横断歩道等の外側までの道路の部分を含む。以下この表において同じ。)の手前の場所にあっては、交差点の直前

二 交差点以外の場所で横断歩道等又は踏切がある場所にあっては、横断歩道等又は踏切の直前

三 交差点以外の場所で横断歩道、自転車横断帯及び踏切がない場所にあっては、信号機の直前

 


 停止線はなぜ右図のように交差点直近ではなく、交差点手前に表示されてあるのでしょうか? あなたの意見を言ってください。



 ⑬

解説

 

 停止線はなぜ交差点手前に表示されているのか? 停止線の位置

 よく一時不停止違反で捕まる人が

 「こんなところの停止線では安全確認できないから止まらなかった。」という人もいます。設問またこのような内容を社員の方から質問を受けた場合は、

 横断歩道がない場合の停止位置

  右左折車が停車車両のための右左折できないため停止位置を下げて標示してあります。

 停止線の位置は、下記の②と④の理由で説明すばいでしょう。

 の横断歩道の停止線が直前であれば、通行中の歩行者等が危険に感じる

  だから、その手前2mに標示

 

 

規制実施基準&設置基準 警察庁「規制基準」P146・147

http://www.kkr.mlit.go.jp/plan/binran/etsuran/downloads_ro/sekkei03_14.pdf

停止線の位置

4. 停止線は、車両のいかなる部分でもその線を越えて停止してはならないことを示す標示であり、信号交差点の流入部、横断歩道の手前および一時停止交差点の非優先道路の流入部には必ず設置する。 

 設置位置が不適当であると、単に遵守率が悪くなるばかりでなく、交通事故発生の要因となるので、設計に当っては交通運用を十分検討したうえで停止線の位置を決定すべきである。

 停止線の位置における一般的留意点は以下のとおりである。 

① 停止線は、原則として車道中心線に直角に設置する。 

横断歩道がある場合は、その手前 2m の位置を標準とする。

  1~5m   交差する道路の状況がよく視認することが

       でき、かつ、その道路の交通を妨げない位置に設置するものとする。

③ 交差道路側の走行車両を十分な見通し距離をもって視認できる位置に設置する。 

交差道路側の右左折車の走行に支障を与えない位置に設置する。 

⑤ 二輪車用二段停止線の設置は府県警と協議を行うこと。 

⑥ 自転車横断帯の設置は府県警と協議を行うこと。 

 


解説図


 

 一時停止規制ある交差点での「二段階停止」について、運転行動ポイントを①②③で説明をしてください。

 

解説

 

 二段階停止の行動ポイントとは、

 ①【まず停止】 ②【見せる停止】 ③【見る

という行動が必要です。

 

①【まず停止】

  まず、一時停止線直前で停止です。

  このとき、左右から来る歩行者や自動車などを確認します。

 

②【見せる停止】→ 自分の車の存在をアピールするためです。

  徐々に進行して交差点の角に車の先端を合わせて停止

  自分の車の存在をアピールします。交差車両などに自分からは(相手が)見えてなくても、相手から(自分の車の存在)を確認できる可能性があるからです。

 そして、見せる停止をした段階で左右を確認(目視で確認)も必要です。

 

③【見る】

  二度目の停止をしてから目視で確認できる位置まで徐々に前進し、止まって、もう一度左右を見る。しっかり安全確認をしてから発進する。

 

★ 停止線を無視して左右が見える位置まで進んでしまうと、交差す る道路を通行している歩行者や自転車がいきなり飛び出してきた時に対応できないことがあるからです。

 人が運転する以上、空走(反応)時間があるため車をスグに止めることは不可能なのです。

  

解説図


 

 出会い頭事故を起こす要因に

 ①標識等の見落とし、無視 ②認知ミス(誤認識) ③思い込み 

があります。 

 特に、②認知ミス(誤認識) ③思い込み に繋がるのが「道路幅の錯覚」です。

 この「道路幅の錯覚」について説明してください。

 

解説

 

 「道路幅の錯覚」は、自分の進む道路は広く見え、交差道路は狭く見える現象で、市街地や細街路等多くの交差点で見かけます。

 ドライバーが「道路幅の錯覚」を知っていないと

 ≫ 自分の進む道は広い道、交差する道路は路地で狭い道

 ≫ 自分の方が優先権があるので、停止や徐行をする必要はない。

と思い込み、この思い込みが、

 ≫減速や停止しない。≫カーブミラーを見ない。≫安全確認をしない。≫構えない(ブレーキに足を乗せない。)。

などの不安全行動に繋がって出会い頭事故になるケースがあります。

 

⑮解説画像

左の画像~ 進行方向が広く左右の道路が狭く感じられます。

右の画像~ 実際は、交差点の交差道路の道路幅員は同じです。


 

 カーブミラーが設置されてある交差点はどのような交差点ですか?説明してください。

 

解説

 

 カーブミラーが設置されてある交差点は、

「一時停止をしても安全確認ができず、構築物等によって視界を妨げられているために、交通事故が発生するそれがある公道の交差点等あること。」(カーブミラー設置基準 抜粋)となっています。

 すなわち、カーブミラー =「見通しの悪く事故が発生しやすい交差点」ということになり、⇒ 二段階停止 ①【まず停止】 ②【見せる停止】 ③【見る】が必要になります。

 

 

 カーブミラーは万全ではありません。

 カーブミラーには三つの盲点があります。三つの盲点を説明してください。


解説

 

盲点その 逆転現象

 ≫鏡ですから、左右が逆に映ります。

   これを理解また体感していないと、道路の手前と奥の位置関係を見誤ります。

  …実技講習で、「なぜカーブミラーを見ないのですか?」と質問すると、

  「向こうにいるように見えているのに、手前から人が出てきたりして頭が混乱するから見ません。」と答える受講生もいます。

 

盲点その 遠くに見える

 ≫カーブミラー越しに見える車両は実際よりも遠くに感じることがあります。

   まだ遠いと思って交差点に進入した場合、接触してしまう危険性があります。

   二輪車や自転車は、特に遠く感じますので十分注意が必要です。

 

盲点その  カーブミラーには死角がある。(映らない場所がある。)

 ≫交差道路の手前側には、カーブミラーに映らない、車からも見えない部分があります。その部分が死角となり歩行者や自転車などを見落としてしまいます。

 また、カーブミラーの設置場所や交差点の形状などにより、その死角は大きくなることがありますので、十分に注意するよう指導し、二段階停止の

 ①【まず停止】 ②【見せる停止】 ③【見る】 実践させてください。

 

⑰解説画像

左画像~ カーブミラーには車が手前に映り、人影はありません。

右の画像~ 実際は、車は道路の奥(逆転現象、遠くに見える。)にあり、交差点の右手前には人がいます(死角)。



 管理者の方へ

 信号のない交差点の課題設問は一応終了しますが、気が付いた点があれば追加する場合もありますのでご了承願います。

 また、企業様からの依頼があった場合も追加したします。

 同設問と併せて、「管理者支援ページ」もご利用ください。

設問番号

 課 題 ・ 解説 内 容

信号機のある交差点 27.12.21

 信号交差点での直進に関する設問です。とくに黄色信号に関する考え方と通行方法を重点に設問し、黄色信号時の事故防止を目的にしております。

 

 

 信号機(交通整理)が設置されているのはなぜでしょうか?

 設置目的が3つあります。その内容を答えてください。

 


①解説

 

信号機は、

 ≫交通事故を防止する~ 方向別の交通を分離する

 ≫車両の流れをスムーズにする~ 交通量の応じた動作をつくりだす

 ≫交通環境を改善する~ 排気ガスや騒音の交通公害の減少

を目的として設置されています。

 

 ①解説図

 信号機の設置目的

 

【参考】

 東日本大震災が発生した11日以降、計画停電で物損事故が急増。


 埼玉県 2011.3.19 埼玉県警交通企画課

 同課によると、17日までの1週間に県内で発生した物損事故は、 2,441件  前年同期比 +727件(+42%)

② 

 

 道路交通法第7条と道路交通法施行令第7条第1項下欄に記載されてある

≫青色の灯火、黄色の灯火、赤色の灯火の内容 と ≫備考に記載されてある内容を記入してください。

 

解説

 

道路交通法

第七条(信号機の信号等に従う義務)

  道路を通行する歩行者又は車両等は、信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等(前条第一項後段の場合においては、当該手信号等)に従わなければならない。

 

道路交通法施行令

(信号の意味等)

第2条 法第4条第4項に規定する信号機の表示する信号の種類及び意味は、次の表に掲げるとおりとし、同表の下欄に掲げる信号の意味は、それぞれ同表の上欄に掲げる信号を表示する信号機に対面する交通について表示されるものとする。

 

表内

青色の灯火

一 歩行者は、進行することができること。

二 自動車、原動機付自転車(右折につき原動機付自転車が法第34条第5項本文の規定によることとされる交差点を通行する原動機付自転車(以下この表において「多通行帯道路等通行原動機付自転車」という。)を除く。)トロリーバス及び路面電車は、直進し、左折し、又は右折することができること。

三 多通行帯道路等通行原動機付自転車及び軽車両は、直進(右折しようとして右折する地点まで直進し、その地点において右折することを含む。青色の灯火の矢印の項を除き、以下この条において同じ。)をし、又は左折することができること。

 

黄色の灯火

一 歩行者は、道路の横断を始めてはならず、また、道路を横断している歩行者は、すみやかに、その横断を終わるか、又は横断をやめて引き返さなければならないこと。

二 車両及び路面電車(以下この表において「車両等」という。)は、停止位置をこえて進行してはならないこと。ただし、黄色の灯火の信号が表示された時において当該停止位置に近接しているため安全に停止することができない場合を除く。

 

赤色の灯火

一 歩行者は、道路を横断してはならないこと。

二 車両等は、停止位置を越えて進行してはならないこと。

三 交差点において既に左折している車両等は、そのまま進行することができること。

四 交差点において既に右折している車両等(多通行帯道路等通行原動機付自転車及び軽車両を除く。)は、そのまま進行することができること。この場合において、当該車両等は、青色の灯火により進行することができることとされている車両等の進行妨害をしてはならない。

五 交差点において既に右折している多通行帯道路等通行原動機付自転車及び軽車両は、その右折している地点において停止しなければならないこと。

 

備考 この表において「停止位置」とは、次に掲げる位置(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前)をいう。

一 交差点(交差点の直近に横断歩道等がある場合においては、その横断歩道等の外側までの道路の部分を含む。以下この表において同じ。)の手前の場所にあつては、交差点の直前

二 交差点以外の場所で横断歩道等又は踏切がある場所にあつては、横断歩道等又は踏切の直前

三 交差点以外の場所で横断歩道、自転車横断帯及び踏切がない場所にあつては、信号機の直前

 

③ 

 

 道路交通法施行令(信号の意味等)第2条 二  黄色の灯火について

 「車両及び路面電車(以下この表において「車両等」という。)は、停止位置をこえて進行してはならないこと。ただし、黄色の灯火の信号が表示された時において当該停止位置に近接しているため安全に停止することができない場合を除く。」

とあります。この意味を簡単に要約してください。

 

解説

 

 ドライバーの意識の中に黄色信号は、いつも「注意して進行することができると自分勝手に判断する傾向があります。

 それは、ただし書き部分のみを自分勝手に判断し行動しているからです。

 解答は、止まれが先に記載されていなければ「黄色信号の意味」を理解していない人です。

  

黄信号の意味は、

原則≫ 赤信号と同様に、停止位置(停止線)で「止まれ」

例外≫ ただし、安全に停止位置で停止できないときにのみ、そのまま進むことができる。

 


参考動画(右の動画)

≫時速50Km/h ≫停止線手前約30mで黄色信号

 

参考データ

後で設問に使いますので、現時点では解説に使わないようにしてください。

ストレスゾーン」に関するアンケート

・「危険! 渡る手前で信号が黄色、そんなとき踏むのは」

 (にこにこニュース2015/3/1)

 ≫ ブレーキ  257人(60.9%)

 ≫ アクセル 165人(39.1%)


  支援チーム】 参考 解説時の受講者への返信文

 黄色を見て、あなたはどう行動しますか?

 人それぞれの「無意識の行動(安全への潜在意識)」ですから、違うと思います。

 運転する人の  無意識のブレーキ  と  無意識のアクセル では、 おのずと結果も変わります。

   意識することが、 行動 から 考動(安全運転) へ のポイントだと思います。 

 

 「黄色信号のジレンマゾーン」をwebで検索し、その内容を要約して回答してください。

 

④解説

 

 運転中、前方が黄色信号になれば止まることが基本ですが、右図のように前方の信号が

黄色に変わった瞬間

行くべきか、止まるべきか

迷いや戸惑いが生まれる場所を「ジレンマゾーン」と呼ばれています。

 


  支援チーム】 

 ④の設問は③に連動しています。

 赤色信号を無視する人は論外として、このジレンマゾーンの判断! すなわち

   無意識のブレーキか  無意識のアクセル か で交通事故の発生確率も変わってきます。

⑤ 

 

 あなたは、図の白い車を運転し「ジレンマゾーン」にさしかかりました。

 前方には青色のⒶ車が同じく「ジレンマゾーン」を走行しています。この時、前方の信号が黄色に変わりました。Ⓐ車がどのような行動をとるか? 考えられる行動を3つ記載してください。

 なお、Ⓐ車とあなたとは同じ速度の40km/hです。

 

 

 問⑤ の図


解説 

 

 1.「今なら!」と思い、交差点手前から加速する。(加速)

 2.「いつ信号が変わるかも知れないから・・」と、アクセルを緩める。(減速⇒ブレーキ)  

 3.「いつでも止まれるように・・」と、ブレーキペダルに足を添える。(ブレーキ⇒急ブレーキ)

などのドライバーに分かれます。

 

 このように三者三様の考え方を持ったドライバーが混在して走るジレンマゾーンでは、「通過するだろう!」等の思い込みは危険で事故につながります。 

 

 

 「ストレスゾーン」に関するアンケートがwebサイトにあります。

  http://news.nicovideo.jp/watch/nw1472609にアクセスするか

  「危険! 渡る手前で信号が黄色、そんなとき踏むのは」で検索

し、ブレーキ派 ○○%  アクセル派 ○○%

を記載し、各派の判断理由を全文(黄色信号のときの危ない経験は?を含む。)読んだ感想を述べてください。

 

解説

 

 にこにこニュース2015/3/1 に「ストレスゾーン」を裏付けする関連記事がありましたので掲載しました。

「ストレスゾーン」に関するアンケート「危険! 渡る手前で信号が黄色、そんなとき踏むのは」

  http://news.nicovideo.jp/watch/nw1472609

 

  

Q 渡る手前で信号が黄色に......。

そのとき踏むのは?ブレーキ  257人(60.9%)

             アクセル 165人(39.1%)

となっております。

 感想を記載させるのは、内容を閲覧したか?また感想を今後の運転にどのように反映するかを確認するためです。

 

⑦ 

 

 ⑤の設問の継続です。黄色信号での「ジレンマゾーン」でよく起こる交通事故はどのような事故でしょうか?

また、この事故を防止するためにはどのような行動をすればよいか?述べてください。

 

解説

 

  黄色信号での「ジレンマゾーン」でよく起こる交通事故は追突事故です。

 三者三様の考え方をもったのドライバーが混在して走っていますので、前車との車間距離をとり、

いつ前車が急ブレーキを掛けても止まれるようあらかじめ右足をブレーキペダルに軽く添えておくことが必要です。 

 

⑧ 

 

 追突事故の原因の一つに前車との車間距離があります。

 では、40Km/h  50Km/h  60Km/h の適正車間距離を答えてください。

 

解説

 

  30km/h~60km/hの場合の車間距離は通常、時速から15を引いた数字以上が必要だといわれています。

 40km/h-15 =25m    50km/h-15=35m    60km/h-15=45m

となります。 

  一般的な路面及びタイヤとも良好な状態での30Km/h~60km/hの停止距離は、

 速度 空走距離 制動距離 停止距離 適正車間距離

 30km    8m  +   6m  =  14m   15m

 40km  11m  + 11m  =    22m          25m

 50km  14m  + 18m  = 32m          35m

 60km  17m  + 27m  = 44m          45m   

と言われています。

 高速道路では、100km/hでは約100m、80km/hでは約80mと車間距離は速度と同じくらいの距離が必要になります。 

 

 

 黄色信号の秒数は、3秒~4秒といわれています。

 これに関連したアメリカの記事が掲載されてありました。

信号の黄色が0.1秒短くなったらどうなる?米国シカゴ市が試した結果に市長も驚愕」

 (2014/10/16 webマイナビより)

 黄色信号の点灯時間を、0.1秒短くするとどうなるか。それくらい大したことないだろう、と思ったら大間違いのようです。

 実際にそれを試したのは、米国のシカゴ市。赤信号になったらナンバープレートが自動で撮影される違反摘発システムを採用した際、通常3秒だった黄色信号の点灯を、こっそり2.9秒に変更したとのこと。すると、瞬く間に7万7千枚もの違反切符が切られ、罰金の総額はなんと8億円相当に……

 

 では、速度  40km  50km  60km の場合、3秒間で進む距離各速度の停止距離を回答してください。

検索は、 下記の実務の友 webサイトにアクセスしてください。 

http://www5d.biglobe.ne.jp/Jusl/Keisanki/JTSL/Sokudo.html

または、「車両相互の速度,距離を計算する」で検索

 

                   速度              3秒間で進む距離  停止距離 

回答例         30km      25m      11.3m

       40km                       ○○m             ○○m

             50km                       ○○m             ○○m

             60km                       ○○m             ○○m

 

設問⑨の車速と距離webページ

停止距離webページ


⑨解説

 【記事の続きです

 予想をはるかに上回る結果が出てしまったことに市長も困惑。多くの苦情を受け、結局は黄色信号の点灯時間を3秒に戻すことになりました。

 しかしそれで黙っていられないのは、「信号無視」切符を切られたドライバーたち。長年の感覚でアクセルを踏み、本来なら安全に黄色信号のうちに通過できていたはず……。シカゴ市長は今、8億円の罰金支払いを免除すべきか否か、慎重に検討中とのことです。

 

▼解説

                   速度              3秒間で進む距離  停止距離 

回答例         30km      25m          11.3m

         40km                     33.3m                   17.3m

            50km                     41.7m                   24.5m

            60km                     50m                      32.8m

となります。

≫ 三者三様の考え方を持ったドライバーが混在して走るジレンマゾーンでの「心のアクセル」を「心のブレーキ」に変えさせるためには、各速度の3秒間に進む距離と停止距離を理解することも必要です。

▼信号のサイクルは同じではない事を指導してください。

  黄色信号の表示秒数は、3~4秒といわれています。それは、信号交差点の交通量、交差点の大きさ、歩行者の横断時間等を考慮して決められます。一般に、交通量の多い交差点では、サイクルの時間は長く設定されています。また、同じ交差点でも、曜日、時間帯により異なるパタンの信号サイクルが設定されることがあります。

 

 

 信号交差点では右直事故がよく発生します。次の事例の交通事故の過失割合をwebで調査し回答してください。(図例参照)

 また、事例②と③の直進車Ⓐの運転者としてどのような行動をとれば事故を防止できるか?あなたの考えを述べてください。

 回答は、事例① Ⓐ ○○% Ⓑ ○○%としてください。

       なお、過失割合は基本過失割合で回答してください。

▼事例説明

事例①

 直進車Ⓐ、右折車Ⓑともに青で進入し、Ⓑ車が右折して事故になったもの。

事例②

 直進車Ⓐが黄で進入、右折車Ⓑが青で進入、黄で右折して事故になったもの。

事例③

 直進車Ⓐが赤で進入、右折車Ⓑが青矢印による右折可の信号で右折して事故になったもの。

 


⑩解説

 

 判例解説参照HP 【クレヨン法律事務所】

           「信号機がある交差点の右折車と直進車の事故の過失割合」

▼過失割合

 事例①

 直進車Ⓐ、右折車Ⓑともに青で進入し、Ⓑ車が右折して事故になったもの。

 過失割合 Ⓐ 20%    Ⓑ 80%

事例②

 直進車Ⓐが黄で進入、右折車Ⓑが青で進入、黄で右折して事故になったもの。

 過失割合 Ⓐ 70%    Ⓑ 30%

事例③

 直進車Ⓐが赤で進入、 右折車Ⓑが青矢印による右折可の信号で右折

 過失割合 Ⓐ 100%    Ⓑ 0%

 

▼事例②③の運転行動

 赤色信号を故意に無視する人はよほどの人ですが、よくあるパターンが設問④⑤⑥の「ジレンマゾーン」で黄色で通過できると思ってアクセルを踏むドライバーが、

 ≫ 交差点手前で赤になり、止まれず交差点に進入して右折車と事故

 ≫ 黄色で進入したが右折車の発見が遅れて事故

になるケースです。

 事例②③の過失割合も、直進車Ⓐ車の方が高くなっています。

 同設問は、ジレンマゾーンでの「心のブレーキ」を実践また意識してもらうための設問です。

 すなわち「黄色信号でのアクセルは事故の基」なのです。

 ◆web検索をあらかじめ

 「信号機がある交差点の右折車と直進車の事故の過失割合」を指定して考えさせるのも一つの方法です。

 

事例①の場合

 直進Ⓐ車は、交差点内はできる限り安全な速度と方法で進行する義務(道路交通法36条4項)があり、対向車が右折してくる可能性を予測して運転する義務がありますので20%の過失があります。

【道路交通法第36条】 

4.車両等は、交差点に入ろうとし、及び交差点内を通行するときは、当該交差点の状況に応じ、交差道路を通行する車両等、反対方向から進行してきて右折する車両等及び当該交差点又はその直近で道路を横断する歩行者に特に注意し、かつ、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない。

 

 

 

解説