信号のない交差点での

二段階停止の指導方法


 

 

信号のない交差点での段階停止の指導方法

 

 二段階停止を指導をする場合、まず「原点回帰講習」を実施した後「道路幅の錯覚カーブミラーの死角と逆転現象」を体験させてから二段階停止の指導をしてください。その方が理解を得やすくなります。 


体験場所の設定

「道路幅の錯覚」「カーブミラーの死角と逆転現象」を体験させた場所が車や人通りが多ければ、会社の敷地内での体験指導も検討してください。

 



指導方法





指導①一時停止標識がある交差点


運転者に下の図のようにⒶⒷⒸの順に

Ⓐ 一段階目の停止まず停止

 ■一時停止場所での一時停止は、右の写真のようなタイヤを停止線上で停止させるのではなく、必ず停止線手前で停止させてください。

■図のように死角体験も併用して行うと効果的です。


Ⓑ 二段階目の停止見せる

  見せる。ことが重要です。

 右写真のⒷとⒸを見てください。

 急に車がⒸまで出てきたら、歩行者や自転車はどう感じるでしょうか?


Ⓒ 左右の安全確認をしながら徐々に進行(見る

  

の各段階での左右の視野を確認させてください。

 

 カーブミラーが設置されてある場合は、ⒶⒷの段階でカーブミラーの確認も忘れずに。

 

指導①-2 他の者は上の図の

 歩行者、自転車等の立場から二段階停止の状態を見学させてください。

運転歩行者の立場からの状態を、同講習を通じて実施すると効果があります。

Ⓐ 一段階目の停止まず停止

  停止線手前での停止をする!

Ⓑ 二段階目の停止見せる

  カーブミラーがある場合はカーブミラーで安全確認

Ⓒ 安全を確認しながら徐々に進行

 (見る


■指導ポイント

 ≫まず停止、見る ≫見せる、見る ≫見る がポイントになります。


指導②一時停止標識がない交差点

運転者に一時停止がない場合でも

Ⓐ一段階目の停止(交差点手前で一時停止)

まず停止)(カーブミラーを見る

Ⓑ二段階目の停止

見せるカーブミラーを見る

Ⓒ左右の安全確認をしながら徐々に進行(見る

の各段階での左右の視野を確認させてください。

指導②-2 指導①-2と同じく他の者は上の図の

歩行者、自転車等の立場から二段階停止の状態を見学させてください。

 

 

一段階目の停止(交差点手前で一時停止

カーブミラーを確認

二段階目の停止

見せるカーブミラーを確認


なぜ見せる停止が必要か?

 交通事故を考えた場合、相手方が車や人の場合 どちらかのドライバーや人が、回避行動をとれば、防げる交通事故も多いということを忘れてはなりません。

 そのためには、見せる停止を意識して実践する必要があります。

ライバー歩行者の立場からの状態を同講習を通じて体験させてください。

安全を確認しながら徐々に進行(見る


 

細街路交差点の通行方法指導動画

 下の二つの動画は、一時停止標識のない細街路交差点での通行方法の参考動画です。

 KYTとしてお使いください。 なお、関係法令を動画の下に掲載しておきますので併せて指導の参考としてください。

◆二段階停止ができていない運転行動

 ・ 交差点進入速度は5km/h

 ・ 掲載法律での通行方法とみくらべて?

◆二段階停止ができている運転行動

  カーブミラーを見てください。

 


細街路交差点等の通行に関する関係法令

▼道路交通法 第三十六条(交差点における他の車両等との関係等

4 車両等は、交差点に入ろうとし、及び交差点内を通行するときは、当該交差点の状況に応じ、交差道路を通行する車両等、反対方向から進行してきて右折する車両等及び当該交差点又はその直近で道路を横断する歩行者に特に注意し、かつ、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない。

▼道路交通法第四十二条(徐行すべき場所

車両等は、道路標識等により徐行すべきことが指定されている道路の部分を通行する場合及び次に掲げるその他の場合においては、徐行しなければならない。

一 左右の見とおしがきかない交差点に入ろうとし、又は交差点内で左右の見とおしがきかない部分を通行しようとするとき(当該交差点において交通整理が行なわれている場合及び優先道路を通行している場合を除く。)。

 

徐行とは、自動車がすぐに停止できるような速度で進行すること。 

 ブレーキを操作してからおおむね1メートル以内で止まれるような速度のことをいい、時速10km以下だとされています。


追加指導 

 交通事故になった場合の基準過失割合を説明するとより効果的です。 

基本過失割合

四輪車側に一時停止(止まれ)の規制がある場合は、四輪車の過失割合がさらに大きくなり、自転車に10%、四輪車に90%が基本過失割合となります。

基本過失割合

同程度の道幅の交差点での、直進自転車と直進四輪車の事故では、

自転車に20%、四輪車に80%が基本過失割合となります。


 

★見る指導が効果的です。

 同指導が一過性で、出会い頭事故等が減少しないようでしたら会社からの出発時の行動を把握して指導すると効果的です。

 施設からの出は信号のない交差点と同じ行動です。この状況を把握

 ~ 管理者自身の目で見る。防犯カメラの映像を活用する。警備員に出の状況をチェックさせる。

等が考えられますので一度検討してはいかがでしょうか?

 動画等が、下記の 

㉑-3 ヒヤリハット分析から見た指導方法3(施設から出時の安全確認の実技指導方法)

にありますので参考にしてください。


 以上で見通しの悪い交差点の指導方法について説明を終わります。

 なお「道路幅の錯覚」「カーブミラー」「二段階停止」の内容についての質疑や他の指導方法について質問があれば「安全運転管理支援チーム」までご連絡ください。